サイボーグ009VSデビルマン見てきました!
上映中ですが恥ずかしげもなく感想書くんで、これからって人は見なかったことにしてください。
簡潔に言えば、すごく良かった!ハイ!
画風も(SKL風に)統合したのでキャラが無理なく同じ画面に収まってたし、オリジナルキャラで二つの世界観もつながってた。出番的にもストーリー的にも009の方がウエイトは大きかったけど(人数多いしね)、009詳しくない私でも最小限の知識さえあれば全然楽しめた。
ジョー「あとは、勇気だけだっ!」私(おお、これがあの有名な…)←こんな感じ
デビルマン側の何が良かったかって、私にとっては時系列が一番良かった。
VSジンメン直後なので、了が完全に味方で、美樹ちゃんがいて、一番明くんが幸せな時期だった。個人的にこの、了と一緒にデーモンハンターやってた頃のノリが(いかにも少年漫画的で)一番好きだったので嬉しかった。
デビルマン3人組の声優がSKL3人組とまったく同じってのは、情報公開直後一部で大騒ぎになっと思うけど、それを踏まえてデビルマン3人組のキャラごとの感想を。
●美樹ちゃん
009(フランソワーズ)とオリジナル(エヴァ)にそれぞれヒロインがいたのだが、唯一戦えないヒロインで出番はどうなる…と思ったけど、そこはそれ戦えないヒロインの本領、さらわれ担当として頑張ってた。
バイク乗ってる相手にラリアットかましてたけど、なんとなく原作の美樹ちゃんの方が大暴れしてるイメージなので「お、おしとやかになったな…」と思ってしまった。ゴメン美樹ちゃん、多分あんた原作でもそこまで暴れてない。あとは、明くんにお弁当作ってあげたり普通に女の子というか普通にカノジョしてた。原作だとカバン持ちしてるイメージが…(原作美樹ちゃんのそういうとこ好きよ)
声は美樹ちゃんが一番SKL(由木)に近かったかな。声優を聞き分けるのが下手な私でも、見ながら自然に「おお、由木だー」とわかったので。由木に女子力がもっとあったらこんな普通の女の子なんだろうな。
少し残念なのは美樹ちゃん独特のあの口調(セッシャ、オヌシ、~じゃ、~だぜ)が少なかったことかな。あれ可愛くて大好きなんだが。
●了
キャラビジュアル公開された時、「随分、顔イっちゃってるな」と思ったが全編イっちゃってたままだった。原作初期の了の外見を意識したんだろう。
かなり大人びているのと、反対に明が童顔なのと、日野さんのイケボのせいで、明と同い年にはどうやっても見えない。成人している。まあ、酒にタバコにドラッグ、銃刀法違反に無免許運転と犯罪のパレードみたいな男なので成人させといた方がいいのかもしれない。
しかし、そのせいで半裸の明と同じ部屋にいるシーンはかなりいかがわしい気配がした。だが、いつの間にかオープンカーに改造されてたクラシックカーを颯爽とぶん回す姿には惚れる。
調べものしてくれたり、美樹ちゃん助けてくれたり、アッシーだったりサポート役に徹してたけど、人間の癖に猟銃一本でデーモン相手に立ち回ってた初期の了が大好きな身としては、少ない活躍ながらに輝いて見えた。
009相手に躊躇いなく発砲したのと、変身が解けて裸の明にかならずコートをかけてあげる紳士ぶりには惚れる。というか、原作でもそうだが、恐らくかなりの短射程であるショットガンで、空中のデーモンも、数百m先であろう敵兵も、ワンショットキルする腕前はなんなんだ。天使様だからなんでもありか。
日野さんはいつものイケボだったけど、流石に真上よりはドスがきいてなくて普通にクールな感じ。
OPにサイコジェニーちゃんとサタン様が映ってので、もしやもしや…とヒヤヒヤしながら見てたんだけど、予定調和のように最後に天使をモチーフにしたラスボスが出てきて「これは原作無視でサタン様覚醒して、了がデウスエクスマーキナしてしまうのかーーーー!!!??」と身構えたが、そんなことはなかったぜ。
最後まで了は味方だった。これ以上に嬉しいことはない。
●明くん
原作より可愛い不良って感じの明くん。いや原作の明くんも可愛いんだが、同時に原作はその、人間のままでも異常な迫力があるというか、不良という言葉じゃすまされん感じが…、まあとにかく、そういうのは薄かった。キャラデザが大分童顔ってのもあるけど。
対する、デビルマン化した時のド迫力ね。AMONもそうだったけどアニメになるといきなりクリーチャー感が増すんだよね。手足の異様な長さとか、バランスの悪い筋肉の付き方とか、独特のポージングとか。
ストーリーにあまりデビルマンが絡んでこなかったせいか、戦闘ではバリバリ前に出てってくれた。荒々しいファイトスタイルで安定のグロ担当。009がロボだからどれだけダメージ受けてもグロくならない反面、この人は普通に流血するわ骨チラ見えするわスタッフ楽しんでるだろ。
それに合わせた、浅沼さんの声な!すごかった!明くんのちょっと若めの剣さんチックな声から、デビルマンになった時の重低音のドス声!最初は別の声優かと思ったけど、よく聞けばちゃんと浅沼さん。こんな声出たんだあ。
浅沼さん(剣さん)の口から「リョウ」という単語が聞けるSKLファンには感涙のシーンもある。
了に対してはより気安い感じで、海動と真上に近いのかもしれない。了が巻き込んでデーモン化してしまったことは作中じゃ語られないから、単なる相棒同士に見えることだろう。009に反撃された了を即座に守りにいったのは友情を感じた。美樹ちゃんへは相変わらずラブラブ。
繊細にして残虐という精神的アンバランスさがある原作より、分かりやすい熱血漢で王道的主人公な印象だったけど、美樹ちゃんを危険に巻き込んだエヴァ(美少女)を平然と放り捨てたのはゾゾッときた。こういういきなり悪魔じみるところ好き。
EDはそれぞれの原作漫画から絵を見せてるんだけど、久しぶりに見た原作明くんは凍えるように美しくて、やはり永井御大の絵には魔性が宿ってると思い知らされた。
詳しくないのであんま語らないけど、009側のみんなも良かった。
特にチーム戦が多くて、デビルマン側ではできないことをちゃんと補ってる感じ。ハインリヒがベルリンの赤い雨(Ⅱ世)してて、「ドイツこえーーー」と思った。そんな装備あったのか。
○○VS××というタイトルのコラボは最終的に共闘するのが常だけど、ちゃんと互いに殺る気でバトルもしたし、共闘も流れのまま一緒に戦ったって感じだったし、おそらく互いの名前も知らないまま別れたのだろうし「仲間になった」感はなかった。それを良いと思うか悪いと思うかはそれぞれだと思うけど、私はさっと別れる方がデビルマンらしいなと思う。
映画館が地元だったならもう2~3回ぐらい見に行くと思う映画でした。円盤待ちます。
SKLと同じ30分×3話構成だっての知らなかったから、最初の30分終わってEDが流れ出した時、「え……」となった。そのまますぐにOPに移行してくれて助かった。