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 純愛ist(更新停止)

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破瓜の夜

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破瓜の夜


 最近エニッキの更新頻度が高いんで、語れることがあるものはできるだけこっちに載せてきたいと思ってるんだ!

 ダイナミワンドロ。お題『兜甲児』

 甲児の命を狙い、兜邸を襲った鉄仮面軍団。剣を奪い応戦する甲児だが、鉄仮面軍団が脳を機械化したサイボーグ兵士だと知る。
 鉄仮面は語る。自分達の脳は確かに機械だが、体は生身の人間と同じく血が流れ、生きている。生きている人間をお前は殺せるのか。
 その問いかけにたじろぐ甲児。その隙をつき襲いかかる鉄仮面。しかし、甲児は反射的に剣を突き出し、その切っ先は鉄仮面の胸を貫いた。おびただしい返り血が甲児の顔を汚す。
 勝利を喜ぶ弟の声も耳に入らず、甲児は血溜まりの中、ただ震え怯えることしかできなかった。

 原作マジンガー、第3話『あしゅら軍団』の好きなエピソードです。これまでマジンガーに乗って勇敢に戦ってきたし、鉄仮面がもう人間と呼べない生物であることも分かってるけど、それでも人殺しに対する嫌悪感も恐怖感もある。甲児くんだって読者と変わらない普通の少年であることを物語った色々と刺さるシーン。
 これ単体でもいいシーンだけど、第7話『機械銃大作戦』で要塞サルードに潜入した時、「こいつでやれば音はしない」と見張りの鉄仮面を光子銃で撃ち殺すシーンがある。その時には驚くほど冷静で、静かに殺しを遂行している。戦いの中で甲児くんがなにを失っていったか、戦いのためにどう変わらざるを得なかったのかが併せて痛感できるシーンだと思う。

 ダイナミ作品はしょっちゅう人が殺されたり人を殺したりするけど、普通の子供だった甲児くんがそこに至るのにどんな痛みを伴ったか。ブララグでは初めて人殺しをすることを「処女を切る」というのだけど、そういう意味では甲児君の処女を奪ったのは第3話のあの鉄仮面で、それ以降甲児君は自身の倫理的純潔を切り売りしながら戦っていったのだろうなと思う。
 それで最終話で「僕はやむを得ず戦っていただけ」って言うのだから、それをやるせないラストと言うべきか、救われるラストと言うべきか。迷うところなのである。

 原作マジンガーは短いし面白いし入手何度も低いと思うのでおすすめ。男らしくてさやかさんと仲良しでバイク狂の甲児くんカッコいいっすよ。

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