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 純愛ist(更新停止)

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ひたむきな花のように

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ひたむきな花のように


 みんな!先週からサンリオキャラクター大賞始まったの知ってるか!?
 なにぃ知らんだと!いいからシンガンに投票してくるんだ!ハッピーセットになるぞ!「ハッピーセットもう食べるの飽きたから、欲しくもないなら『かわいい』とか言うなよ」(僕のコートニー・ラブについて)な状況になるやもしれんぞ!

 えー、pixivにシンガンまとめを作ったんですが、それには入れたけどまだ載せてなかったラストフラワー絵。
 ラストフラワー発表された時から、ネクドンの時みたいに語ろう語ろうと思って絵だけ描いたんだけど、なんか胸いっぱいすぎて聴く度に泣きそうになるから書けてなかった。
 しかし、放っておくのもあれだし、途中まで書いてたやつを使ってやんわりと語ります。

 語るにおいてうちのクロウさんの独自年表がないと分からないので簡単に。これまでのあらすじ。
 【Tsubasa】クロウさん、MIDICITYのてっぺんを獲るため上京
 【シンクリズム】インディーズバンドとして頑張る
 【New World Order】メジャーに対する姿勢であわや解散の危機
 【ネクドン】↑から悩み続けるが、シアンや他バンドに影響されて完全復活

 ぶっちゃけ前回のネクドンでのクロウさんの成長ぶりが衝撃的すぎたので、流石にここで打ち止めだろう…と思っていたらこれ。一皮も二皮も剥けてるこの人。

 まず詞全体の雰囲気がまるで違う。
 悲しみとか涙とかをモチーフにしてて、歌詞の根底に痛みや苦しみというマイナスな感情がある。そのマイナス感情とはなにかっていうと『二度と戻らないちっぽけな幸せ』『零れ落ちていく幸せは儚くて』など「幸せを失った」という感情。
 うちのクロウさんに当てはめるなら、やっぱりシンガンクリムゾンズというバンドを組めたという純粋な幸せなんじゃないかな。でも、その幸せをデビューの際失いかけて、その時に気付いてしまった矛盾や葛藤をやはり拭えないでいる。インディーズ時代、ただ楽しくバンドやってた頃とは違う。3人分の人生を道連れにしたと自覚してしまったプレッシャー…みたいなもの。
 あと、デビューしたいってのはクロウさんの望みだけど、内心は「もう後戻りできない。じゃれ合いのアマチュアバンドには戻れない」という恐怖も少しあったのかもしれない。

 あとは「夢」に対する苦悩も含まれてる気がする。
 私がクロウさんに抱くテーマの一つに「夢の功罪」ってのがあって、「夢を見てしまった者は夢を叶えないと救われない」というお話。仮面ライダー555の有名なセリフ「夢っていうのは呪いと同じなんだ。途中で挫折した者はずっと呪われたままらしい」ってやつが分かりやすい。
 『いつか描いた永遠さえ触れられず、震える声で求めては静かに泣いた』『淡くきらめくエデンのよう、そこにあるのは幻か』というあたり、夢に対する疑念というか、自分の夢に対して実体を感じられない空しさ…みたいなものを感じる。確かに自分の中にあるのに決して手の届かないもの。
 夢にひたむきすぎるあまり、夢のためにしか生きてゆけない人。それがクロウさんのイメージ。故に、夢を諦めなきゃいけなくなった時の反動が恐ろしいと思ってた(シンガンが3曲しかなかった頃、私がクロウさんに抱いていた恐怖の一つに「この人は夢が叶えられなかったどう生きていくのだろう。逆に、夢を叶えてしまったらどうなるのだろう」というものがあった。私の描くシンガンでは、この不安はロムに託している)
 エピソードではいつも明るくぎゃあぎゃあわめいてるクロウさんだけど、自分の夢について不安を抱えているのだなあ…。

 とまあ、なんというか。曝け出してる。自分の負の感情を。
 今までの歌もぼんやり暗い部分があったけど、具体的に的確に自分の中の痛みを伝えてる。あの強がりで負けず嫌いのクロウさんが吐露した。紆余曲折あったけどメジャーバンドとして大分板に着いてきた今、ずっと見てくれてたファン達に「俺、今までこんなことに悩んでたんだぜ」ってぽろっと漏らしたようなそんな本心。
 すごく心に余裕がある、感じ。自分の傷を恥じてない。初期3曲では「俺はこう思う」だったけど、ネクドンで「俺はこう思うからお前らのこと応援してる」になったって言ったけど、ここで「俺にもこんな事があって結構凹んだけどなんとか頑張ってる。応援してくれるか?」に変わった感じ。今まであんなに押せ押せの曲作ってきたのにこの方向転換はズルい。涙がとまらない。

 からの、大事なワードは共鳴。
 ネクドンの時に語ったけど、初期のクロウさんの歌には他人がいない。ただ自分を歌う人。それをネクドンで初めて、人に対して歌を送るようになった。
 しかし、クロウさんはその先に行く。「共鳴」を求めて歌う。誰かと響きあいたい。それはメンバーとであろうし、ファンとであろうし、他のバントとであろうし、とにかく歌で以て誰かとつながりたい、って思うようになった。
 そして、それに「証明」を求める。ネクドンは他人のための歌だったけど、ラストフラワーは歌で人と共鳴することにより自分を証明しようとする、つまり自分自身のための歌。『霞む世界で探していた、永久に色づく証明を』とあるが、クロウさんはずっと自分の歌う意味だとか、自分のMIDICITYでの存在意義だとか、そういうのを探してきたんじゃないか。そして、それを見つけた。
 『たとえ存在をなくし倒れてしまったとしても、在り続けるさ、きっとその記憶の果てまで』は、自分が夢破れてMIDICITYから去ることになったとしても誰かの記憶に残りたい、ということだと思う。『探し続けてたのはまだ誰も見たことない、刹那に消えた小さな、ひそやかに咲いた夢』というのはクロウさんは本当は音楽でのし上がるとかそんなんじゃなくって、「人の記憶に残る歌を歌いたい」というささやかな夢が自分の原点だったって気付いたんじゃなかろうか。

 そして、『どんな悲しみさえも、傷も癒せるのだろう』
 失った幸せ、破れるかもしれない夢、そんな今抱えてる痛みもこれからきっと癒せる。自分に向けての言葉であろうし、各々の悩みを抱えてるメンバー、未熟ながらに頑張っているプラマジ、MIDICITYで戦っている全てのミュージシャンにオーディエンス達への言葉でもある。初めて抱えてた苦悩を吐露した後の、この一言は重い。
 本当にどこまでも、夢見るすべての人を支えるために歌う人だ、と思う。

 なんとなくまとめると、「MIDICITYでの成功に囚われてあわや解散の危機になった苦い過去を省みることで、勝ち負けや人気じゃない、ただ誰かの記憶に残る歌を歌いたいという初心を思い出し、自分の本心を曝け出してメンバーやファンと共鳴してMIDICITYに自分がいた証明を残したい」という物語。

 「最終回だ」って思った。うちのクロウさんの最終回。
 多分これからシンガンはまだ新曲が出る(アニメの2曲はアニメクロウさんのものだから、アプリクロウさんの曲としてはカウントしない)でも、SS「STING」から始まった私のクロウさんの物語はここが最終回になるんじゃないか。流石にここまで来たらこれ以上成長はないだろ。いやむしろ、これ以上成長しちゃったら悟り開いちゃうよ。
 ここでクロウさんは一つの答えに辿り着いて、今後はたくさんの人の記憶に残る歌を作るという自分の夢を少しずつ叶えながら、ついでにグレイトフル・ロックフェスというバンドとしての夢も叶えていくんじゃないかな。


 6月のロッキンシャワー新刊ですが、まだ3曲しかなかった頃に書いた「STING」に、ネクドンとこのラストフラワーを加えて漫画に再構成したものを今真っ只中で描いています。「STING」執筆時点では、まったく予想もつかなかったクロウさんの成長ぶりを見ていただけたらなと思います。
 あと1か月後、無事に世に出せますように。

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